京丹後市丹後町でUBERのシステムを活用した「白タク」がスタートしたそうです。これは、誰も困らない？なかなか良い試みだと思います。
UBERとは
ご存じの方も多いと思いますが、アメリカ企業が運営する自動車配車サービスです。世界中の300都市以上でサービスを展開しています。単なるタクシー配車アプリと異なり、利用者は乗車するだけでなく、運転者にも登録することが出来ます。空いている時間にUBERでお客さんを乗せてお小遣い稼ぎが出来るのです。そう、いわゆる「白タク」になるのです。
白タクとの違い
日本では、道路運送法で禁止されている白タクに該当しますが、従来の終電後の駅などで声を掛けられる白タクとはサービス内容には結構な違いがあります。
一つ目の違いは、身元がハッキリしていることでしょう。UBERでは、ドライバーも乗客も登録制となっています。登録には、携帯電話のSMS認証なども用いられていて、どこの誰か、ちゃんと分かるようになっています。
二つ目は、乗客とドライバーがお互いに相手を評価するシステムになっている点です。そして評価の低いドライバーは登録抹消となってしまう仕組みです。そのため、UBERのドライバーはむしろタクシーよりも感じがよく、車も綺麗な車が多いです。
三つ目は、明朗会計です。日本でも白タク乗車後に話が違ってトラブルになったりする事例があるようです。タクシーであっても遠回りされたり、行き先を告げたら、乗車拒否されたり、嫌な思いをした記憶がある方も多いのではないでしょうか。海外なんかだともっと多いですね。メーターの不正もありますし、メーターを倒さないドライバーも多いです。UBERは走行距離や時間はアプリで管理されていて、GPSで補足されていますから、そういった不正はおきにくいです。
日本でのUBER
そんな魅力的なUBERですが、世界各国でもいわゆるタクシー業界との摩擦により使えない地域も多くあります。日本では、ご存じの通り、道路運送法により白タク営業が禁止されているため、本来のUBERは利用出来ません。ただし、ハイヤーやタクシーの配車アプリとして、東京都内でUBERのサービスを使うことが出来ます。
料金はハイヤーなので、タクシーより多少割高（２割程度高い）ですが、その快適さから既に多くの愛用者が居ます。私も登録して使っていますが、特にブラックVANと呼ばれる大型車は便利です。
また、日本人でも知っている人は海外旅行の際にUBERを利用して、安価で快適な移動を体験している人も多いです。特に良いのが、行き先をアプリの地図上で指定するシステムのため、言葉が通じなくても問題なく行き先を伝えられるのです。
アプリの操作性も日本と海外で同じですので、海外での利用を考えている方は、日本で登録して体験しておくと良いでしょう。以下から登録すると、2,000円分の無料乗車券が貰えます。
京丹後市丹後町での取り組み
京丹後市丹後町は、2008年にタクシー事業者が撤退したそうです。過疎により、採算が合わなかったのでしょう。そんな町ですので、タクシー事業者との競合がないため、二種免許所有者に限るなどの法的要件を満たした上で、認可に至ったようです。過疎地では、「買い物など日常の移動先が遠く車が必要」「高齢化により車の運転がままならなくなる方も多い」「利用者が少ないため事業者が撤退」などの状況が重なり、交通空白地がうまれています。これらの問題への一つの解決策として、UBERのシステムを使ってサービスを開始したそうです。
まだ車を持っていて、体も動く方が、地域の交通を支えてアルバイトも出来る、誰も困らないとても良い仕組みだと思います。ここで成功すれば、他の過疎地にも拡大していくことでしょう。そうなると、田舎のおじいちゃんおばあちゃんが、東京に来たときや海外に行ったときに同じ操作性のUBERを使いこなす日も近いかもしれませんね。
